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ココナツオイルとフィリピンの悲しい歴史
  お金のためには、なんて、やからが、ここにもいた

 

 姉妹に看護師がいて、かかり付けの医者からも、ココナツオイルは脂肪が多く、糖尿病の弟にはよくないと言われたとDMMフィリピン嬢。菜種油のカノーラ油を薦められ、使っているという。

 

 だが、バージン・ココナツオイルは、tree of lifeと呼ばれ、コレステロールにも、美肌にも、はては、ウイルスにも効くとのことで、僕も、購入したのだった。あるDMM嬢は、吐き気を催すと、何 か、よい調理法はないかなと言っていたが、僕は、まったく、問題なし。

 

 コーヒー(僕はブラック)に入れたが、僕の口には合わない。トーストにココナツオイルだけ塗って食べたが、これは、ココナツ・サブレの砂糖抜き版みたい な味。緑茶に入れたが、もう一つだった。が、玄米茶に入れると、全然、問題なし。ということで、これから、僕のコレステロールも下がり、認知症にもなら ず、インフルエンザ・ウイルスにも負けない体が手に入る。

 

 が、このココナツオイルには、悲しい歴史がある。アメリカがスペインからフィリピンを奪って、ココナツオイルを知った。で、輸入を始めたのだが、やが て、国内の大豆油業者が市場を奪われると、輸入規制をロビーした。1970年代から、ココナツオイルは、脂肪が多いと、医学界と結託して、キャンペーンを 展開。

 

  ”Tropican oils are bad especially coconut oil"

 

 はるばる占領国アメリカに先進医療を身につけようとやってきた医師や看護師たちが、その影響を受けて、フィリピンに帰国。アメリカ帰りの医学エリートたちが、アメリカで「学んだ」ことを信じて、医療現場でココナツオイルを避けるように指導した。

 

 だが、フィリピンでは、ココナツオイルを「野菜オイル」と名前を変えて、販売を続けたが、やがて、ココナツオイルを常食していた地域が「健康」だと知られることとなる。

 

 アメリカのDr Bruce Fifeは、 「(当時、研究でわかってきた)中鎖脂肪酸が良いなら、どうして(中鎖脂肪酸豊富な)ココナッツオイルは悪いのか?」と疑問を持ち、研究した結果、反ココ ナツオイル・キャンペーンがいかに間違っているかを知り、研究成果を出版。彼やフィリピンの研究チームたちの活動の結果、ココナツオイルが見直されるに 至ったという。

 

 そこで冒頭のカノーラ油を薦められたDMM嬢の話は、70年代~90年代、ココナツオイルは、心臓病を引き起こすとアメリカで行われたキャンペーンの影響が、いまだに、フィリピンの医者や看護師に影響を与えていることを語るエピソードかと僕は理解した。

 

 アメリカの大豆油業界や医学界の、国民の健康よりは利益を追求した姿勢は、日本の医薬業界と医学界の関係にも見られることではないか。血圧160で、ど こ悪い?降圧剤よ、さようなら。バージン・ココナツオイルよ、こんにちわ。ということで、ココナツオイルを使ったわが身の人体実験を「企画」することにし た。

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