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「孤独」を愛する人は、心強き人、岩を砕く、、、♪♪

 

Those who love "loneliness" are the people who have the strong heart and mind like a wave in the ocean which could break down a rock. Among them was a man who loved his children. I do miss you, dad.

 

 洗濯機の音が消えた。テレビのない部屋でひとり。耳をすませば、虫の音(ね)が、とめどなくジージーと聞こえてくる。耳鳴りかも知れない。

 そんな静けさの中で、ふと、「孤独を愛する人は、、、♪♪」四季の歌「もじり」が、浮かぶ。

 

 僕は、人とのおしゃべりも好きだけど、ひとりワープロするときの孤独が最高のストレスフリーの時間。「心強き人」とは思わないが、歌詞が「岩を砕く波のような僕の父親」まで、思いがきたとき、父を想った。

 

 今思えば、父は不思議な人だった。僕達、子供たちは父に叱られた記憶はない。父が母に、食事やその他で、文句を言うのも聞いたことが無い。母によれば、 小遣いはいくらでもいいと言って、無駄遣いもしない。戦友たちとのつき合いと、農協観光での海外旅行、これを楽しみにしていた。

 

 声を荒げることはないが、主張は、しっかりする。会社を閉めるとき、雇われ社長だった父は、従業員には退職金を支払ったが、自分はとらなかったと母。そ んな「人柄」からか、地区の区長を何度も勤め上げ、最後は、辞退して、後進に道を譲った。そんな時だ、地区の仕事にワープロがいると言って、僕が「指導」 したのは。

 

 母は、父は、「おおむし」(強い人)だったと言うが、父は死を恐れていた。恐れていたというか、生に対する執着が、人一倍強いと僕は見ていた。だから、 深夜、病院から、「(睡眠中)意識がなくなりました」と電話を受けたとき、僕は、安堵した。あれほど恐れていた「死」を知らずに、逝くことに。

 

 その時、僕は、僕の死は、「父の道を歩むこと」と心に決めた。死に至る道が、病気などで苦痛の道なら、そのことは、僕も怖い。だが、死ぬことは、死その ものは、父の歩んだ道、それ以上の何を、それ以下の何を求めるだろうか。そう想ったとき、死への恐怖は僕からはなくなった。

 

 岩を砕く波のような、強い、人だったけど、心奥に秘めた弱さを、さとられず、逝った父。お父さん、僕は知っていました。だけど、お父さんの子どもとして、僕もまた、あなたのところに参ります。

 

 その日まで、僕は、あなたに負けないように生きていきます。あなたの子どもとして、僕もまた、息子たちを育ててきました。立派になりましたよ。あなたが「あれは、貞女や」と僕に語った母のことは、あなたの代わりに僕が守ります。

 

 最近、自分の人生を整理しているのかと想う文章が、なぜか、頭に浮かぶ。

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